小学校入学前に身につけたい「自分で考える力」とは?

積み木を高く積み上げようとしたとき、途中で崩れてしまったら、どうするでしょうか。

もう一度同じ積み方を試す子もいれば、
積み木の大きさや置き方を変えてみる子もいるかもしれません。
「どうすれば倒れないかな?」と考え、試行錯誤する姿には、自分で考える力が表れています。

小学校入学が近づく年長の時期は、ひらがなや数字など、学習面の準備が気になりやすい時期です。
一方で、小学校での学びを支えるのは、覚えた知識だけではありません。
自分で気づき、考え、工夫しながら答えを見つけていく力も大切です。

では、小学校入学前に育てたい「自分で考える力」とは、具体的にどのような力なのでしょうか。


小学校入学前に育てたい「自分で考える力」とは?

正解を知っていることと、自分で考えられることは違う

自分で考える力というと、難しい問題を解いたり、
すぐに正しい答えを出したりする力をイメージするかもしれません。

しかし、考える力は、正解を知っていることだけではありません。
例えば、初めて見る道具を前にしたとき、「何に使うのかな?」と興味を持つ。
何かを作るときに「どうすればうまくできるかな?」と方法を考える。
実際に試してみて、うまくいかなければ別の方法を探す。
こうした一連の経験も、自分で考える力を育むことにつながります。

大切なのは、最初から正しい答えを出すことではなく、自分なりに考え、試し、気づいたことを次の行動に生かしていくことです。

また、自分で考えることは、必ずしも一人ですべてを解決することではありません。友達の意見を聞いたり、周囲の人に相談したりすることも、考えを広げるきっかけになります。

幼児期から始まっている思考力の芽生え

文部科学省が示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」にも、「思考力の芽生え」が含まれています。

そこでは、身近なものや出来事に関わる中で、性質や仕組みに気づき、考えたり、予想したり、工夫したりする姿が挙げられています。また、友達のさまざまな考えに触れ、自分の考えを見直したり、新しい考えを生み出したりすることも大切にされています。

参考:文部科学省「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」

つまり、思考力は、小学校に入ってから机に向かって学ぶことで初めて育つものではありません。
遊びや会話、ものづくりなど、身近な体験の中にも、考える力を育む機会があります。


年長の思考力を育む、4つの経験

1.身近なことに気づき、自分なりの問いを持つ

考えることの出発点は、身の回りのものや出来事に気づくことです。
例えば、公園で遊んでいるときに、次のようなことを不思議に思うかもしれません。

  • どうして、この葉っぱだけ色が違うのかな?
  • どうして、同じ形の石でも大きさが違うのかな?
  • どうすれば、もっと遠くまでボールを転がせるかな?

大人にとっては何気ないことでも、子どもにとっては考えるきっかけになります。
すべての疑問にすぐ答えを出す必要はありません。「気になる」「確かめてみたい」という気持ちを持つことが、自分から考え始める第一歩です。

2.違いを比べ、情報を整理する

考える力を育むには、気づいたことをそのままにせず、比べたり、整理したりする経験も大切です。

例えば、同じ高さの積み木でも、置き方によって安定感が違うことがあります。いくつかの方法を試すことで、「こちらの方が倒れにくい」「土台を広くすると安定する」といったことに気づくかもしれません。
また、絵や写真を見比べて共通点を探したり、材料を形や大きさで分類したりすることも、考えを整理する経験になります。
目の前のものをよく見て、違いや共通点を見つける。そこから、物事の特徴や関係性を捉える力が育まれていきます。

3.方法を考え、試しながら工夫する

頭の中で考えたことを、実際に試してみる経験も欠かせません。
例えば、紙やテープを使って橋を作るとします。最初は思ったように橋ができなくても、紙の折り方を変える、支える場所を増やすなど、さまざまな工夫が考えられます。

試してみた結果から、「この方法ではうまくいかなかった」「次はこうしてみよう」と考えることが、次の挑戦につながります。もちろん、試行錯誤の中で必ず成功するとは限りません。思いどおりにならなかった経験も、何が違ったのか、どうすればよいのかを考える材料になります。
大人がすぐに完成形を示すのではなく、子ども自身が方法を考え、試す時間を持てることが大切です。

4.自分の考えを伝え、人の考えにも触れる

自分で考えたことを誰かに伝えたり、ほかの人の意見を聞いたりすることも、思考力を育む経験です。
例えば、同じ材料を使って工作をしても、完成する作品は一人ひとり違います。
「どうして、この形にしたの?」「どんなところを工夫したの?」と話してみると、子どもなりの理由や意図が見えてくることがあります。
さらに、友達の作品や考え方を知ることで、「そんな方法もあるんだ」「自分も違うやり方を試してみたい」と、新たな発想が生まれることもあります。
自分の考えを持つことと、ほかの人の考えに耳を傾けること。その両方が、考えを広げ、よりよい方法を見つける力につながります。


年長の子どもの思考力を育むために、家庭でできること

子どもの考えを聞く質問をしてみる

家庭での会話では、正しい答えを尋ねるだけでなく、子どもがどのように考えているかに目を向けてみましょう。
例えば、次のような質問です。

  • 「どちらがいいと思う?」
  • 「どうして、そう思ったの?」
  • 「ほかにも方法はありそう?」
  • 「やってみて、どんなことに気づいた?」

こうした問いかけは、子どもが自分の考えを整理し、言葉にするきっかけになります。

まだうまく説明できない場合も、すぐに言葉を補ったり、正解を伝えたりする必要はありません。指さしや身振りで伝えようとする姿も受け止めながら、少しずつ考えを表現する経験を重ねていきましょう。

結果だけでなく、考えた過程にも目を向ける

子どもが何かに取り組んだとき、完成した作品や成功した結果に注目するのは自然なことです。
それに加えて、「ここを工夫したんだね」「前とは違う方法を試したんだね」と、考えた過程にも目を向けてみましょう。
思ったとおりにできなかったとしても、工夫したことや新しく気づいたことには意味があります。
結果だけで判断するのではなく、何を考え、どのように取り組んだのかを一緒に振り返ることで、子ども自身が自分の考え方に気づく機会も生まれます。

子どものペースで考える時間をつくる

大人は、効率よく物事を進めるために、経験から得た方法や答えをすぐに伝えたくなることがあります。
しかし、子どもが自分で考えるためには、立ち止まったり、試したりする時間も必要です。
すぐに答えが出ないからといって、考えることが苦手とは限りません。頭の中でイメージを膨らませていたり、いくつかの方法を比べていたりすることもあります。
安全面などに配慮しながら、子どもが自分で考える余地を残すこと。難しいときにはヒントを出したり、一緒に考えたりすること。このような関わり方が、考える経験を支えます。


みらいミッテで育む、自分で考え、答えを見つける力

自分で考える力を育むためには、知識を覚えるだけでなく、実際に考え、試し、自分なりの答えを見つける経験が大切です。

小学生のプロジェクト型学習教室「みらいミッテ」では、「調べる・伝える・つくる・解決する」の4つの学びを通して、自分を伸ばす12のチカラを育みます。

例えば、身近な疑問やさまざまなテーマに取り組む中で、情報を集めたり、考えを整理したり、アイデアを形にしたりします。自分の考えを人に伝え、ほかの人の意見に触れることも、学びの一部です。

決まった答えを覚えるだけではなく、考える視点や思考の組み立て方を学び、それを実際に使ってみる。そうした経験を積み重ねることで、子どもが自分から考え、行動する力を育んでいきます。

みらいミッテでは、こうした学びを通して、好奇心や探究力、発想力、論理的思考力、判断力など、さまざまな力を伸ばすことを目指しています。

詳しくは、「4つの学びと自分を伸ばす12のチカラ」をご覧ください。


小学校入学前から、考える経験を積み重ねていく

小学校入学前に、自分で考える力をすべて身につけておかなければならないわけではありません。
大切なのは、日々の体験の中で、自分で気づくこと、考えること、試してみること、そして考えたことを誰かに伝えることを、少しずつ経験していくことです。

年長の今、お子さまが何かに興味を持ったときや、思いどおりにならずに工夫しているときには、その姿に目を向けてみてください。その一つひとつの経験が、これからの学びを支える土台になっていきます。
小学校入学に向けて、家庭でできる準備や学びの習慣について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

年長のうちに考えたい!小学校入学後の「学びの土台」を育てる習慣

みらいミッテでは、子どもたちの「知りたい」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、考えることを楽しむ学びを提供しています。ぜひ、体験レッスンを通して、子どもたちが自分で考え、工夫する姿に触れてみてください。
公式LINEより簡単にお問合せ可能です。

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