次期学習指導要領で小学生の学びはどう変わる?探究的な学びが重視される理由

2026年8月31日、これからの学校教育の方向性を示す大きな動きがありました。
中央教育審議会の教育課程企画特別部会で、
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)」が示されたのです。

「学習指導要領が変わる」と聞くと、
授業時間が増えるのか、教科が変わるのか、
といったことをイメージするかもしれません。
しかし、今回の議論で注目したいのは、単に「何を学ぶか」だけではありません。

これからの学校教育では、
「自分で考えること」
「人と対話すること」
「情報を見極めること」
「自分の興味や得意を生かすこと」
「問いを持ち、課題を解決していくこと」

といった学びの在り方が、これまで以上に重要になっていく方向が示されています。

この記事では、2026年8月31日に示された内容をもとに、これから小学生の学びがどう変わっていくのか、そしてなぜ「探究する力」が重要になるのかを解説します。


2026年8月31日、次期学習指導要領の「素案」が示されました

8月31日に示されたのは、次の学習指導要領をつくるための「審議まとめ(素案)」です。
まだ正式な学習指導要領ではありません。
今後さらに審議が進められ、答申を経て、学習指導要領の改訂につながっていく予定です。

小学校では、2030年度からの全面実施が予定されています。
なお、調整授業時数制度など、一部の仕組みについては2028年度から先行して導入できる方向が示されています。
つまり、今回のニュースは「来年度から学校の授業が突然変わる」という話ではありません。

一方で、これからの学校教育がどこを目指していくのか、その方向性がかなり具体的に見えてきたという点で、非常に重要な動きだといえるでしょう。


次期学習指導要領で重視される3つの方向

今回の審議まとめ(素案)では、教育の方向性として
大きく3つの考え方が示されています。

①「主体的・対話的で深い学び」の実装

現在の学習指導要領でも「主体的・対話的で深い学び」は重視されています。
次期学習指導要領では、これをさらに具体化し、
実際の授業の中でより確実に実現していくことが目指されています。

つまり、先生から教えてもらったことを覚えるだけではなく、
「なぜだろう?」
「もっと知りたい」
「自分はどう考える?」
「友達はどう考えている?」
「では、どうすればいいだろう?」
と、自分から考え、対話し、学びを深めていくことがより重要になるということです。

② 多様性の包摂

子どもは一人ひとり違います。
得意なことも、興味を持つことも、学び方も違います。

今回の議論では、そうした多様性を前提に、
一人ひとりの「好き」を育み「得意」を伸ばすことも重視されています。

すべての子どもに同じ学び方をさせるのではなく、
それぞれの個性や特性を生かしながら学ぶことが、これからの教育ではより重要になっていきそうです。

③実現可能性を確保する

今回の議論では、授業時間を一律に増やすのではなく、授業時数の適正化・平準化や学習内容の精選などを通じて、教師と子どもの双方に『余白』を生み出す方向が示されています。

教科書や学習内容を整理し、学校が地域や子どもたちの実態に応じて柔軟に教育課程を組めるようにする方向です。

これは、「決められた内容を、決められた時間で、すべてこなす」というだけではなく、子どもが実際に考えたり、試したり、話し合ったりする時間を大切にすることにもつながっていくでしょう。


AI時代に必要になる「情報を使いこなす力」

今回の議論でもう一つ大きなポイントとなっているのが、情報活用能力の抜本的な向上です。

生成AIやSNSが急速に広がる現在、知りたいことを検索したり、AIに質問したりすること自体は、以前より簡単になりました。
だからこそ、これからは単に「情報を探せる」だけでは十分ではありません。

その情報は本当に正しいのか。
AIが出した答えをそのまま信じてよいのか。
複数の情報を比べると、どんな違いがあるのか。
集めた情報を使って、自分は何を考えるのか。
そうした情報を適切に扱い、自分の考えにつなげる力が重要になります。

次期学習指導要領の素案では、小学校の「総合的な学習の時間」に「情報の領域」を加える方向や、中学校で「情報・技術科」を新設する方向が示されています。プログラミングや情報リテラシー、AIの活用などを、小中高を通して体系的に学んでいく考え方です。

つまり、これからの「情報教育」は、パソコンの使い方を覚えるだけのものではありません。
情報を使って、考え、判断し、課題を解決するための学びへと広がっていくと考えられます。


そこで重要になる「探究的な学び」

ここで、今回の議論と深く関係してくるのが「探究的な学び」です。
探究的な学びとは、簡単に言えば、
自分で問いを持ち、調べ、考え、試し、振り返りながら答えをつくっていく学びです。

例えば、
「どうして空は青いんだろう?」
と疑問に思ったとします。

そこで答えを教えてもらって終わるのではなく、
「時間によって色は変わる?」
「夕焼けはなぜ赤い?」
「雨の日はどう見える?」と、さらに疑問を広げる。
そして調べたり、観察したり、比べたりしながら、自分なりの答えをつくっていく。
このような学びです。

次期学習指導要領に向けた検討では、探究的な学びを情報活用能力が支える、という考え方も示されています。

つまり、探究するために情報を使う。
情報を使って、さらに探究を深める。

という関係です。

これは、これからの子どもたちにとって非常に大切な学び方になるでしょう。


「答えを覚える」だけではなく、「問いをつくる」力へ

これからの社会では、すでに答えが用意されている問題ばかりに出会うわけではありません。
そして、AIに質問すれば、ある程度の答えがすぐに返ってくる時代です。

だからこそ、人間には、
「そもそも、何を考えるべきなのか」
「この答えは本当に正しいのか」
「別の方法はないか」
「自分はどうしたいのか」

を考える力が必要になります。

次期学習指導要領の議論でも、
子どもたちが自分の意見を形成し、
多様な他者と対話しながら、

合意形成や問題解決をしていく力が重視されています。

これは、単に「勉強ができる」ということとは少し違います。
自分で考える。
人と話す。
試してみる。
うまくいかなければやり直す。
そこからまた考える。

そうした経験の積み重ねによって育つ力です。


探究する力は、小学生から育てられる

「探究」と聞くと、高校生や大学生が取り組む難しい学習をイメージする方もいるかもしれません。

しかし、探究のスタートはもっと身近なところにあります。
「どうして?」
「なんで?」
「もっと知りたい」
「こうしたらどうなる?」
「本当かな?」
という、子どもの小さな疑問です。

例えば、
「どうして植物は日に当たると育つの?」
「同じ氷でも、置く場所によって溶ける速さは違う?」
「人気のある商品にはどんな共通点がある?」
「どうしたらゴミを減らせる?」
そんな疑問も、立派な「問い」になります。
大切なのは、すぐに正解を教えることではありません。

「それ、おもしろいね。どうやったら確かめられるかな?」と、一緒に考えてみること
そうした経験が、「自分で学ぶ」ということの土台になります


みらいミッテが大切にしている「探究の土台」

みらいミッテでは、このような「探究の入口」を大切にしています。
探究学習というと、「難しいテーマについて研究すること」と思われがちです。
でも、みらいミッテが目指しているのは、いきなり本格的な探究を完成させることではありません。

まずは、「なんだろう?」と思う。
「もっと知りたい」と思う。
自分で調べてみる。
自分の考えを人に伝えてみる。
実際につくったり、試したりしてみる。

うまくいかなかったら、もう一度考えてみる。
そんな経験を重ねながら、これからの学びに必要となる力を少しずつ育てていきます。

みらいミッテでは、探究の学びを
「調べる」「伝える」「つくる」「解決する」
という4つの視点から捉えています。

単に知識を増やすのではなく、知ったことを使って考えたり、誰かに伝えたり、実際に形にしたり、身近な問題を解決したりする。
そのプロセスそのものを大切にしています。


これからの小学生に必要なのは、「正解を知る力」だけではない

今回の次期学習指導要領の議論から見えてくるのは、
学校教育が「何を知っているか」だけでなく、
「知っていることをどう使うか」
「自分でどう考えるか」
「人とどう学ぶか」
「新しい問いをどう見つけるか」
を、これまで以上に重視する方向へ進んでいるということです。

もちろん、これは「知識はいらない」という意味ではありません。
むしろ、AIなどを活用する時代だからこそ、意味を理解した「確かな知識」を身につけ、それを使って考えることが重要だとされています。

だからこそ、
知識を身につける学び と
自分で考え、問い、試す学び の両方が大切です。
そして、その土台は小学生の頃から少しずつ育てていくことができます。


「なんで?」を「やってみよう」に変える

子どもが「なんで?」と聞いてきたとき。
忙しい毎日の中では、つい答えを教えてしまうこともあるでしょう。
でも、その「なんで?」の中には、子ども自身の興味や好奇心が詰まっています。
「どうしてだと思う?」
「調べたら分かりそうかな?」
「実際にやってみたらどうなるかな?」
そんなふうに、一緒に問いを深めていく。
その小さな積み重ねが、自ら学ぶ力につながっていきます。

次期学習指導要領の方向性が示された今だからこそ、
これからの学びについて、家庭でも考えてみてはいかがでしょうか。

みらいミッテは、子どもたちの「なんで?」を大切にしながら、これからの時代に必要となる「探究の土台」を育てる学びを提供しています。
詳しいカリキュラムはこちら

みらいミッテで、「考えるっておもしろい」を体験しませんか?

みらいミッテは、子どもたちの「なんで?」や「やってみたい!」を大切にする探究学習教室です。

レッスンでは、最初から決められた正解を教えるのではなく、
子ども自身が考え、調べ、伝え、つくり、試しながら学んでいきます。

「正解を教えてもらう」だけではなく、
自分で考えてみる。
自分でやってみる。
自分なりの答えを見つけてみる。
そんな学びの経験を積み重ねることを大切にしています。

これからの学校教育で、探究的な学びや主体的に考える力がますます重視されていく中で、まずは子ども自身が「考えるっておもしろい」と感じることから始めてみませんか。

公式LINEより簡単にお問合せ可能です。


参考:次期学習指導要領について

本記事では、2026年8月31日に文部科学省の中央教育審議会教育課程企画特別部会で示された「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)」をもとに、今後の方向性を解説しています。今後の審議・答申等により内容が変更される可能性があります。

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